ヤマハ・SRV250をベースに作られたルネッサ
1996年に発売されたYAMAHAの「ルネッサ」は、SRV250をベースにカフェレーサースタイルに仕上げたバイクです。
外装のみが変更され、タンク・シートの形状などがSRVと異なっています。
初期モデルはエンジンとマフラーがブラックアウトされていましたが、1997年のカラーチェンジでエンジンがシルバー塗装、マフラーがクロムメッキ仕上げに変更されました。
SRVと異なり、スピードメーターのみを搭載していたのが特徴です。
SRVよりもスポーティーに仕上げるため、容量を減らした低いタンク、シングル風の薄いシート、ワンサイズダウンしたヘッドライトなどが採用されています。
初期モデルはエンジンがブラックアウトされ、全体的にブラックを効かせてスマートな印象を与えています。
その後、エンジンがシルバー塗装に変更されました。
しかし、人気がなく2年で製造中止となってしまいます。
V型2気筒のカフェレーサースタイルは国内で他になく、現在なら人気車種になれた可能性もあると思われるバイクです。
出す時代を間違えた?
ルネッサが販売された1990年代はレーサーレプリカ時代。いかに速く走るかが重要でした。
当時はフルカウルの2ストバイクがまだまだ流通しており、250ccV型2気筒エンジンを載せたバイクは需要がなかったのでしょう。
ルネッサはスピードを出さなくても楽しいバイクといわれていましたが、同系統で根強い人気を誇るヤマハSR400が存在しました。
SR400は400cc単気筒エンジンのため、鼓動感を味わえ、カスタムもしやすい、普通二輪免許を持っている人がわざわざ250ccのバイクを選ばなかったと思われます。
ルネッサはエンジンのメンテナンス性が良いといえず、キャブの燃調も2つ取らないといけず、点検部品も多いとなるとSR400には適いません。
何度もモデルチェンジをしましたが、人気がでることはなく不人気バイクとして歴史に残ることに。
しかし、今では250ccのV型エンジンを気に入って乗っている人は多く、評価されています。
出す時代が早かったバイクといえるかもしれません。
ヤマハ・ルネッサのレビュー
外見がおしゃれで、Vツインエンジンが回せば速く走れるという点が魅力的です。
また、排気音も心地良く、軽量で剛性も高く、快適に長距離走行できるという点も素晴らしいと言えます。
ハンドリングもキビキビしており、カフェレーサー風のハンドルが前傾姿勢を演出し、少し伏せるとレーサー気分になるという面白さもあります。全体的に、美しく楽しいバイクだと言えます。