ヤマハ・ポップギャルのプロフィール
1982年にヤマハが発売したポップギャルは、スポーティーで洗練されたファッションバイクとして若い女性たちから注目を集めました。当時の広告や宣伝では、「女の子のバイク」というフレーズが多く使われ、女性らしいデザインやカラーリングが特徴でした。また、ポップギャルはカネボウ化粧品とのコラボレーションも行い、女性たちに向けた広告展開を行っていました。
ポップギャルのエンジンは、50ccの空冷2ストローク単気筒エンジンで、自動変速機構を備えていました。このエンジンは、燃費がよく、低速から高速までスムーズに走行することができました。さらに、シャフト駆動を採用しており、メンテナンスフリーなので、油汚れの心配も少なく、手入れが楽です。また、キックスタートとセルスターターの両方がラインナップされました。
女性向けということで、スピードメーターの隣に化粧道具などを入れられるボックスがあり、蓋をあけると鏡になっているのが特徴です。
バイクの降りる際、化粧直しという使い方を想定していたのでしょう。このようなバイクは後にも先にもポップギャルだけです。
女性向けなのに人気がなかった
名前の通り、若い女性をターゲットにしており、ここまでコンセプトがはっきりしたバイクは珍しいといっていいでしょう。
しかし、ヤマハの思惑に反して売れませんでした。ある意味YH戦争が生んだバイクといえます。
半年後、ヤマハは男性向けにもシフトし、プルバックハンドルや大型シート、14インチのフロントホイールを備えた「ポップギャル・スペシャル」を発売しました。
このバージョンは、クルーザースタイルに近いバイクとなっています。
ヤマハ・ポップギャルのインプレッション
2速ATながら3.2psエンジンで機敏な走りを備えていますが、パワーが不足しているため、坂道での走行が困難です。
また、流れに乗ることができず、常に邪魔をしているような気がします。
さらに、ブレーキの性能もよくありません。急な停止が必要な場合には注意が必要です。
燃料タンクの容量も3Lと小さいため、長距離走行ができないというデメリットもあります。
これらの問題点は、バイクの性能に直接関係していますが、適切なメンテナンスやカスタマイズによって、改善される可能性があります。
ただ、40年前のバイクなのでパーツがほとんどないといっていいでしょう。類似品を見つけて修理やカスタムする必要があります。